町屋菊一の世界 第2章

町屋菊一の独り言です。

おうちでロック〜CD紹介㉕〜

こんばんは とうとう6月になりましたね。

CD紹介のコーナーです。

 

第25弾は

 

天井桟敷/呪術音楽劇「邪宗門

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【収録曲】

1.花霊「狂女節」

2.ほろほろ鳥「仁」「獅子の子」「東京巡礼歌」

3.影絵地獄「母捨般若経」「はらいそう」

4.毒白粉「邪宗門

5.舌切雀「母恋地獄」

6.棺桶風呂「地獄和讃」

7.断糸「つるのテーマ」「口笛賛歌」「1970年8月」「和讃」

 

この音源は天井桟敷による1993年リリースの作品。内容は1970年代初期の公演「邪宗門渋谷公会堂での様子を収録したもの。

 

【そもそも天井桟敷とは…】

詩人作家として現代も有名な寺山修司により60年代後半に旗揚げされたアングラ劇団であり その劇団員もフーテンや家出人、退学者など世間の枠にとらわれない様々な人達がいた。劇の独特さや過激さなどは当時存在した他のアングラ劇団とも一線を画していた。

よく寺山修司作品は「サブカル御用達」などと揶揄される事もあるがそんな簡単なものではないと自分は思う。

生きる上で囚われている様々な当たり前と

勝手に刷り込まれている価値観、常識からの脱却を教えてくれる。そんなものばかりだ。

 

ポケットにいつも忍ばせていたい。

 

【音源の内容…】

邪宗門」とは読んで字の如く「邪の宗門」ようするに超簡単に言うと「悪い宗教」の事をいう。(詳しくは自分で解釈して調べてほしい)

そんなものを題材にした劇作品。

 

仏教的なのか悪魔的なのかそういう知識に疎い自分はわからないがそういった面も多く感じられる。

この作品に出てくる言葉、ひとつひとつが芸術であり座員の佐々木英明氏や昭和精吾氏の迫真の演技は音源越しにもヒシヒシと伝わってくる。臨場感が半端ない。

 

そして特筆すべきはやはり楽曲

天井桟敷寺山修司の右腕と言われ音楽を担当し続けていたJ・A・シーザーの作る音楽。

この独特でおどろおどろしく不気味でしかしどこかハードロック的な音楽。こういうのを60年代70年代に既に行っていたのは凄すぎると平成生まれの自分は思う。

やはりこの挿入歌ありきの作品だと思う。

(J・A・シーザーの音源もまた紹介したい)

 

J・A・シーザー/和讃

https://youtu.be/RaALSEOzJq8

 

 

ラストの断糸「つるのテーマ」「口笛賛歌」「1970年8月」「和讃」では劇中劇とも言えるようなエンディングからの演説。

もはや単なる演劇の枠を超えている。

最初聴いたときは鳥肌がたった。

 

この音源、はっきり言って全部聴くと何かに憑かれたようにかなりドッと疲れる。笑

しかしそれくらい濃密なアルバムだ。

 

是非とも天井桟敷寺山修司の沼にハマってみてほしい。きっと人生の迷いが減るかも、、?

 

 

最後までご覧いただきありがとうございました

 

筆者:町屋菊一(http://twitter.com/machiya_3rock)